今まで母乳や粉ミルクだけから栄養をとってきた赤ちゃん。
これからの成長に必要な栄養を補う「幼児食」に移行するため、少しずつ「食べること」に慣れるのが離乳食の最大の目的です。
赤ちゃんは初めての舌触りや飲み込むことや味の違いに戸惑い、なかなか離乳が進まなかったり、離乳食を食べてくれなかったりすることがあります。
離乳食に粉ミルクを混ぜることで、赤ちゃんが慣れた味付けに安心して食が進むメリットもあります。そして栄養も補ってくれるので、ママにとっても安心です。
完全母乳の赤ちゃんにも、粉ミルクを混ぜる離乳食レシピを取り入れて損はありません。その進め方も紹介していきますね♪
離乳食に粉ミルクを混ぜるメリット
離乳食に粉ミルクを混ぜると、赤ちゃんにもママにも嬉しいメリットがたくさんあります。
〈メリット①食べやすくなる〉
離乳食には味付けをほとんどしません。離乳開始は特にしませんし、その後も調味料はほんの少量程度しか使わずに調理します。
そのため、赤ちゃんにとっては食べにくい食材もでてきます。特に大根やほうれん草などは苦みを感じ、なかなか食べてくれない赤ちゃんもいます。
粉ミルクを混ぜることにより、そのまろやかな甘味で食材を食べやすくしてくれますよ♪
また、さつまいもなどの食物繊維の多い食材や、鶏肉などの脂質が少ない食材にも、粉ミルクを混ぜることでしっとりとやわらかくなり食べやすくしてくれます。
〈メリット②不足しがちな栄養素を補ってくれる〉
粉ミルクは、赤ちゃんのための栄養バランスを考えつくされて作られています。そのため、赤ちゃんに必要な栄養素がバランスよく配合されています。
離乳食だけでは不足しがちな栄養素を、粉ミルクを混ぜることで補うことができるのです。
特に離乳食の完了期に入ると、母乳やミルクの回数が減り離乳食がメインになっていきます。
離乳食やおやつに粉ミルクを混ぜることで、食品からだけでは不足しがちな鉄分やミネラルなどを補ってくれますよ♪
〈メリット③時短になる〉
赤ちゃんの健やかな発育を考えて、毎回いろいろな食材を使って少量の離乳食を作ることは楽しいけれど、大変な作業でもありますよね。
粉ミルク自体に赤ちゃんに必要な栄養素が多く含まれているので、あまり手間をかけてなくても栄養たっぷり安全な離乳食メニューを作ることが出来ます。
そして、離乳食に粉ミルクを混ぜるデメリットはありません。ただし、粉ミルクの使い過ぎには注意しましょう。離乳食の目的は幼児食への移行です。
そのため、様々な食材の舌触りや味に慣れることも重要です。粉ミルクを入れすぎて味を均一化してしまうと、その機会を奪いかねません。
赤ちゃんが苦手な食材に混ぜて使う場合は、様子を見ながら少しずつ粉ミルクの分量を減らしていくなどの工夫が必要です。
離乳食に粉ミルクを使ったレシピ
離乳食に粉ミルクを使ったレシピはたくさんあります。
時短にもなって赤ちゃんの健やかな成長を助ける、ママにも赤ちゃんにもいいことだらけのレシピばかり。
ここではたくさんの粉ミルクを使った離乳食レシピの中かから、私がわが子に作ってあげたいと感じたえりすぐりレシピを初期・中期・後期から一つずつ紹介したいと思います。
〈初期レシピ ほうれん草のミルクがゆ〉
材料
- ほうれん草の葉 2枚
- 10倍がゆ 大さじ1杯半
- 粉ミルク 小さじ1
作り方
- ほうれん草をやわらかくゆで、細かく刻んだ後にすり鉢ですりつぶす(市販の離乳食用ほうれん草ペーストを利用するのもおすすめ)
- あつあつの10倍粥に粉ミルクをふりかけよく混ぜ、さらに先ほどのほうれん草を加える
ほうれん草は初期からあげられる食材の中でも、栄養価が高いです。年間を通してスーパーなどで手に入りやすいこともママには嬉しいポイントですね♪
〈中期レシピ さつまいもとブロッコリーのミルク煮〉
材料
- さつまいも 1/8個
- ブロッコリー 少々
- 粉ミルク 小さじ1/2
- お湯 少々
作り方
- さつまいもは加熱してやわらかくしておく(煮る・ゆでる・蒸す・レンチンなど加熱方法はなんでもOK)
- ブロッコリーはゆでて穂先だけみじん切りしておく
- さつまいもとブロッコリーを混ぜて、赤ちゃんが食べやすい柔らかさになるまでお湯を足す
- 粉ミルクをまぜ溶かす
さつまいもとブロッコリーも栄養価が高く、積極的に食べさせてあげたい食材ですね。
〈後期レシピ 粉ミルク入りフレンチトースト〉
材料
- 食パン8枚切 1枚
- 卵 1個
- 調乳した粉ミルク 30㏄
- バター 少々
作り方
- パンは耳を切り落として食べやすい大きさに切り分ける
- 卵をかき混ぜ、調乳した粉ミルクをいれてさらによく混ぜる
- 2でつくった卵液にパンをよく浸す
- フライパンにバターを熱し、弱火で焼く
- 片面に焼き色がついたらひっくり返し、ふたをしてさらに2分程度蒸し焼きにする
後期に入るとバリエーションも増えてきて、手づかみメニューも増えてきます。
このメニューなら、多めに作って親子一緒に食べることもできそうですね♪
離乳食に粉ミルクを入れて冷凍して保存できる?
ずばり、冷凍保存することができます。
赤ちゃんが1度に食べる離乳食の量はとても少ないですよね。
特に離乳初期は小さじ1~3杯程度、大人なら一口で食べきってしまうほどの少量です。
多めに作り、製氷皿等にいれて冷凍しておくと量の調整もしやすくとても便利ですよ♪
冷凍保存期間は2週間が目安ですが、赤ちゃんは消化器系がまだ発達していないので、なるべく早めに使い切りましょう。
ただし、冷凍保存はせっかくの粉ミルクの栄養素を減らしてしまう可能性があります。
解凍の際に電子レンジを使用することで、粉ミルクの成分が科学反応を起こし栄養素が壊れてしまうのです。
お粥だけ冷凍保存しておいて食べる前に粉ミルクと混ぜ合わせることで、より粉ミルクの恩恵を享受することができるでしょう。
とはいえ、離乳食の大きな目的は、離乳食から栄養をとることだけではありません。最大の目的は、食材の舌触りや味を体験し慣れていくことにあります。
離乳食に粉ミルクを混ぜるタイミングや、メリットをうまく組み合わせながら安心で楽しい離乳食づくりを楽しんでくださいね♪
離乳食に粉ミルクを使うときの完母赤ちゃんへの進め方
完母(完全母乳)の赤ちゃんの離乳食にも、粉ミルクを混ぜたメニューはおすすめです。
ただし、粉ミルクには牛乳由来のたんぱく質が含まれており、これによってアレルギー症状を起こしてしまう可能性があります。
そこまで神経質になる必要はありませんが、初めて粉ミルクを与える場合は注意しましょう。
万が一アレルギー症状がでてもすぐに対応できるように、平日の午前中に少量を飲ませることからスタートすると安心です。
完母の赤ちゃんは、ミルクの味を嫌がって飲まない場合も多いです。スプーンに少しすくって口に含ませてあげるか、離乳食に少量を混ぜてあげましょう。
万が一アレルギー症状が出た場合や、少しでも異変を感じた場合は医療機関を受診しましょう。
その場合は、アレルギー用の粉ミルクなども販売されていますので医師に相談してください。
問題がなければ、少しずつ粉ミルクの量を増やしていきます。
粉ミルクには、母乳育児で不足しがちな栄養素も含まれています。
母乳にも粉ミルクにもどちらにも、赤ちゃんの成長に必要な栄養素は十分に含まれていますが、母乳にはママの免疫が含まれていることが最大のメリットです。
反対に、粉ミルクには母乳育児で不足しがちなビタミンKがしっかり含まれているメリットがあります。
また、母乳に比べて腹持ちがよく、ママ以外も赤ちゃんにミルクをあげることができるのも大きなメリットです。
もちろん、完母(完全母乳)と粉ミルクのどちらでも赤ちゃんの成長に大きく違いはでませんので、環境やママの体調に合わせて安心して赤ちゃんを育ててくださいね。
私自身、2人の子育て経験があります。上の子は乳頭混乱や私自身のおっぱいトラブルで生後4か月から完全粉ミルクに切り替えました。
下の子は完母でしたので、サンプルでもらった粉ミルクが大量に余り、それを離乳食に活用していました。そしてどちらの子もすくすくと大きく成長してくれています。
下の子は、母乳の代わりとしてはミルクを嫌がり飲んでくれませんでしたが、離乳食に入れたらパクパク食べてくれましたよ♪
まとめ
- 離乳食に粉ミルクを混ぜると、離乳食だけでは不足しがちな栄養素を補ってくれる
- 離乳食に粉ミルクを混ぜると、味付けがまろやかになるなど赤ちゃんにとって食べやすくなる
- 離乳食に粉ミルクを混ぜると、手間をかけなくても栄養たっぷりで安全な離乳食を作ることができる
- 離乳食に粉ミルクを使ったレシピはたくさんあり、冷凍保存も可能
- 完母の赤ちゃんに粉ミルクを使った離乳食を与える場合は、アレルギーに気を付ける
私自身は粉ミルクでも母乳でも育児の経験がありますが、粉ミルクにも母乳にもメリットとデメリットを感じてきました。
母乳には母子のぬくもりや免疫のメリット、ママでしか授乳できないデメリットがあります。
粉ミルクには栄養面で安心、ママ以外でもミルクをあげられるメリットがあり、デメリットにはママから免疫をもらえないこと、出かけるときの荷物が多くなることがあげられます。
授乳に関してはそれぞれメリットとデメリットがありましたが、離乳食に関しては粉ミルクにはメリットしかないことがわかりました。
粉ミルクを離乳食に上手にとりいれて、ママも赤ちゃんも健やかに成長していきましょうね♪