引っ越してきたのだけど、なかなか慣れることができなくて困っている!
そんな不安を持っていませんか?引っ越しをして新しい家や土地に慣れるまでの期間は、一般的に3ヶ月~半年程度だと言われています。
あくまで目安なので、あなたの性格や引っ越しの状況によっては半年以上かかることもあるかもしれません。
特に、あなたが望んだ引っ越しでない場合や、人生で初めてのひとり暮らしをするための引っ越しの場合は、慣れるまでの期間が長くかかってしまうかもしれません。
大切なのは、焦らず、ゆっくりと引っ越し先に慣れる行動をし続けることです。
引っ越しには今までの環境から離れる寂しさもありますが、新しい環境へのワクワクがたくさん詰まっています。
慣れるまでの期間をうまく過ごして、新天地での生活を少しずつ築いていきましょう♪
引っ越して慣れるまでの期間はどれくらい?
引っ越しをして新しい家や土地に慣れるまでの期間は、一般的に3ヶ月~半年程度だと言われています。
あくまでも目安ですので、いろいろな要素やあなたの年齢や性格によっても期間は前後します。
特に環境の変化が大きいほど、慣れるまでの期間は長くなる傾向があります。
私の引越経験を表にしてみました。あなたの引っ越しケースに近いものを参考にしてみてください。
概要 | 場所 | 年齢 | 慣れるまでの期間 | |
① | 戸建て→社宅(親の転勤) | 田舎→田舎 | 3歳 | 半年 |
② | 社宅→戸建て(マイホーム) | 町内移転 | 5歳 | 1週間 |
③ | 戸建て→賃貸(進学) | 田舎→都会 | 大学生 | 半年 |
④ | 賃貸→学生寮(キャンパス変更) | 都会→都会 | 大学生 | 1週間 |
⑤ | 学生寮→賃貸(就職) | 都会→都会 | 社会人 | 1週間 |
⑥ | 賃貸→実家(Iターン) | 都会→田舎 | 社会人 | 0日 |
⑦ | 実家→賃貸(結婚) | 田舎→田舎 | 社会人 | 1週間 |
⑧ | 賃貸→マイホーム | 田舎→田舎 | 社会人 | 半年 |
私自身は環境が変わることにあまりストレスを感じにくい性格なので、比較的短めかもしれません。
しかし親の転勤など自分の意志によらない引っ越しや、田舎から都会へと環境が大きく変わるような引っ越しには、慣れるまでの期間が長引く傾向がみてとれます。
上の表や、ネットの体験談をもとに「引っ越して慣れるまでの期間」を長引かせる要因についてみていきましょう。
初めての〇〇の引っ越しのケース
初めての引っ越しはもちろん、初めてのひとり暮らしや進学・就職や結婚など「初めての〇〇」を伴う引っ越しは、慣れるまでの期間が長引く傾向にあります。
引っ越しだけでも大変な出来事です。そこに初めてのライフイベントが重なると、自覚のあるなしに関わらず、心身に大きなストレスがかかります。
そのストレスから内にこもってしまい、さらに慣れるまでの期間が長引く、負のスパイラルに陥ってしまう心配もあります。
望まない引っ越しをしたケース
親やパートナーの転勤などで、仕方なく転居した場合は慣れるまでの期間が長引く傾向にあります。
慣れずに嫌な思いをしたときに「自分はここに来たくなかった」と感じてしまいがちだからです。
私自身も人生初の引っ越しは、親の転勤によるものでした。物心つくかつかないかの出来事なのであまり記憶にはありません。
ですが「私はここには来たくなかった」という気持ちだけは、強烈に覚えています。
望まない引っ越しをする場合は、出来る限り納得したうえで引っ越しをしたいものですね。
戸建てから共同住宅への引っ越しか逆のケース
戸建てからアパートやマンションなどの共同住宅へ引っ越しをした場合も、慣れるまでの期間が長引く傾向にあります。これは逆の場合も同じです。
戸建てと共同住宅では、近隣との距離感が大きく異なります。
戸建ての場合は、家の中にいれば同居人以外の気配を感じることはありませんが、共同住宅では自室の上下左右の気配を感じやすくなります。
それがストレスになるのです。また、居住スペースが劇的に縮まることによって息苦しさを感じる場合もあるようです。
戸建てから都会のワンルームに引っ越してきた友人は、部屋に寝転んで見上げた天井に「この6畳は実家のリビングに敷いてあるカーペットの大きさと同じだ」と感じたそうです。
その次の瞬間、その6畳だけが自分の世界に感じられて、寂しさと息苦しさを感じたと言っていました。
ちなみに私は、ワンルームから戸建てに引っ越した際に、急に広くなったスペースに落ち着かずそわそわしてしまいました。
どちらの場合でも、環境が大きく変わると慣れるには時間がかかりますね。
都会から田舎への引っ越しの場合
都会から田舎への引っ越しが、何故慣れるまでの期間を長引かせてしまうのでしょうか。その原因は主に3つ考えられます。
〈利便性の違い〉
まず1つ目が、利便性の違いです。引っ越し先がどの位の田舎なのかにもよりますが、一般的に都会から田舎に引っ越した場合、生活の利便性は大きく下がってしまいます。
私も都会に住んでいた時には、駅・コンビニ・銀行など生活に必要なものは全て徒歩圏内にありました。
飲食店の営業時間も長く、用事を済ませるのに困ることはなかったです。それに慣れた上での田舎への転居は、急に利便性が下がりしばらくは生活のリズムが狂いがちでした。
対して田舎から都会への引っ越しも「駅周辺になんでもある感じがそわそわする」「ビルが立ち並び閉塞感がある」など、なかなか慣れないという声が多くあります。
〈言葉の違い〉
そして2つ目は、言葉の違いです。そもそも相手が何を言っているのかよくわからない環境には、誰しも戸惑いますよね。
ネット上でも、「独特の方言があって何を言われているのかわからない」「周りの会話を聞いていると自分の地元に帰りたくなる」などの声が聞かれました。
あなた自身が方言を使うのかどうかにもよりますが、「普通に話しかけただけなのに、標準語を使って偉そうにすかしている」と言われたなどの声もありました。
言葉は引っ越し先の人間関係を築く大切なツールです。
特に方言が強い地域への引っ越しは、慣れるまでの期間を長引かせる原因になるでしょう。
〈人間関係の密度や風習の違い〉
3つ目が人間関係の密度の濃さや風習の違いです。住む土地や町内によっても、人間関係の濃さや風習は大きく異なります。
ネット上でも「転勤先の田舎に10年住んでいるけどしきたりが強すぎて全然慣れない」「田舎に移住して3年、この地域の人に合わずもう無理」などの声が聞かれました。
都会ではそこまでなかったご近所関係も、田舎に行くと急に濃くなることがあります。また、地域独特の常識もあるので、それに慣れるまでに時間がかかることが多いようです。
田舎によっては、「地域行事は仕事を休んででも参加するのが当然」「女性は家にいるのが当たり前」という雰囲気がいまだに色濃く残っている地域もあります。
他にも「仕事を理由に地域行事を欠席すると言ったら、急に周囲が冷たくなった」「土地には慣れたが田舎の密な人間関係についていけない」などの声もありました。
逆に、田舎から都会への引っ越しは「隣に誰が住んでいるか何をしている人かもわからず怖い」「気がつけば1日誰とも話さなくて寂しくなった」などの声も聞かれました。
私自身も田舎から都会へ引っ越した際、地元では一歩外を歩けば知り合いばかりだったのに、都会では知らない人ばかりで不思議な感じがしました。
あふれるほど人がいるのに、誰も知っている人がいないことは時として大きな孤独を感じるものです。
引っ越し先に慣れるまでにうつになるかも?
引っ越し先に慣れるまでの期間には個人差やそれぞれの環境差に大きく左右されます。「今は慣れなくて辛いけど、そのうち慣れるさ」と軽く考えていませんか?
そのままほっておくと「引っ越しうつ」になってしまうかもしれません。
「引っ越しうつ」とは別名「引っ越しブルー」とも言われ、引っ越しをきっかけに発症するうつ症状のことをいいます。
引っ越しは大きなライフイベントです。進学や就職、結婚などの節目に合わせて引っ越すことも多く、慣れるまでの期間は心身ともに大きなストレスがかかっているのです。
ここからは「引っ越しうつ」を引き起こす原因や症状、その防ぎ方をみていきましょう。
引っ越しのストレスの主な原因
〈慣れ親しんだ環境と離れるストレス〉
住み慣れた土地や家、人間関係に幸せな思い出が多い人ほど、引っ越しにより感じるストレスは大きくなります。
荷物を運び出した後の「何もなくなった部屋」をみて、なんだか無性に寂しくなって心に穴があいたように感じます。
初めて一人暮らしをする人は、「ただいま」の声がしんと響き渡る暗い部屋に、耐えがたいストレスを感じるかもしれません。
〈荷造り(引っ越し後は荷解き)のストレス〉
引っ越しの荷造りは本当に大変です。ただ段ボールに詰め込めばいいわけではありません。
道中壊れないように、何をどこにいれたかわかるようになど、いろいろなことに気を付けながらパッキングする必要があります。その労力ははかりしれません。
そして引っ越し先での荷解きは、荷造り以上に大変な作業です。
開封しながら整頓していかないと、あっという間に部屋中が荷物だらけになり寝る場所すらなくなってしまいかねません。
荷物だらけで散らかった慣れない新居には「居場所」がなく、「片付けなくては」というストレスがついてまわります。
〈各種手続きのストレス〉
市役所で、警察署(運転免許証)、銀行やカード会社、電気・ガス・水道の各種インフラ、会社や学校への届出など、引っ越しによって必要になる手続きは膨大です。
慣れない手続きによるストレスは想像以上にあなたの心身を疲れさせてしまうのです。
〈望まない引っ越しへのストレス〉
今までの環境へのお別れの寂しさ、新しい環境への不安など引っ越しのストレスをさらに何倍にもしてしまうのが、この「望まない引っ越し」です。
あなた自身が望まない引っ越しであればあるほど、引っ越しによって起こるストレスはさらに強く感じるものです。
親やパートナーの転勤など、生活をするうえで仕方のない引っ越しが多いと思いますが、話し合いを重ねてできる限り納得する形で引っ越しをしたいものです。
引っ越しうつの主な症状は以下の通りです。少しでも当てはまるようなら、軽視せずに病院を受診するなどしましょう。
- 気分が落ち込む
- イライラする
- 何もやる気が起きず、誰にも会いたくない
- 不眠になる
- 食欲がない
- 被害妄想や貧困妄想にとらわれる
引っ越しうつを防ぐには
〈荷解きを頑張りすぎない〉
荷解きは本当に大変な作業です。半年たっても段ボールが片付かない、そんな話もよく聞きます。
思い切ってその段ボール、開けるのはやめましょう。半年たっても使わなかったのなら、それはもうきっとこれから出番はありません。
まずはとりあえずの日常生活を送ることのできる荷解きと生活空間の確保をしたら、あとはボチボチいきましょう。
引っ越しの労力だけで、あなたの心身は疲れ切っています。しっかり休息をとることを優先させましょう。
〈何もしない日を作る〉
引っ越しそのものやその関連手続きだけでも、とても大変だったと思います。ひと息ついたら「何もしない日」を意識的に作ってみましょう。
意識的に作ることで、確実に心身を休めることができます。
〈焦らずに新しい土地や人間関係に徐々に慣れていく〉
焦りは禁物です。期間が長くなればなるほど焦る気持ちもでてくるものですが、焦っても何一つメリットはありません。
慣れるまでの期間は人それぞれ、少しずつ自然に慣れていくことが一番の近道です。
新生活の中であなたが前向きにいられる時間を大切にしていくことで、少しずつでも慣れていくはずです。あなたのペースでいきましょう。
〈我慢せずに会いたい人に会いに行く〉
我慢せず、会いたい人に会いに行きましょう。帰りたい場所に戻ってみましょう。
また離れるときは寂しい気持ちになるかもしれませんが、「また会おう、また来よう」と前向きな気持ちになれます。
前向きな気持ちになることで、新しい土地でもきっと「会いたくなる人」「帰りたくなる場所」を作りやすくなる効果もあります。
引っ越して慣れるまでの行動3つ
引っ越して慣れるまでに、お勧めしたい行動を3つお伝えします。
引っ越してきたけれど、新しい土地になかなか慣れなくて困る、そんなあなたにおすすめの行動です。
焦らずゆっくりと行動して、新しい土地に慣れるまでの期間を乗り越えていきましょう♪
自分の好きな時間を大切にする
まずは焦らず、あなたが安心して過ごせる場所をつくることが大切です。
引っ越しはとても大変なイベントです。忙しさの中で、ついつい自分のことが後回しになっていませんか?
新居の中で、あなたが落ち着ける場所や落ち着ける時間を作りましょう。
新居の片付けを一度にするのは大変なので、まずは部屋の一か所だけでも自分が好きな時間を過ごせる場所を作るといいですよ。
慣れてきてから、徐々に部屋を住みよくしていけばいいのです。
新しい土地のお気に入りをひとつ以上作る
慣れるまでのおすすめの行動の2つ目は、新しい土地の散策です。
散策する中で、「ここは好きだな」というポイントをひとつ以上探してみましょう。そのポイントは、お店でも人でも風景でも構いません。
お気に入りポイントができたら、そのポイントをあなたの生活に組み込んだ「生活習慣」を作ってみてください。
例えば、お気に入りポイントが風景だったら毎日の通勤ルートにとりいれてみましょう。
新しい土地や人、どこかひとつでも好きなポイントができるとそれをきっかけに少しずつでも世界がひろがっていくものです。
新居に友人や家族を招く
どうしても慣れない時や、気持ちがふさぎ込んでしまった時は新居に友人や家族を招いてみましょう。人を招くだけでも、気分転換になります。
そして、あなたの気心が知れた人が新居に来ることで、今までよその家のようにしか見えなかった新居にも、急に親しみがわくようになったりするものです。
時間があれば、一緒に周囲を散策してみるのもおすすめです。あなたとは違った視点で新しいお気に入りポイントを見つけてくれるかもしれませんよ。
まとめ
- 引っ越して慣れるまでの期間は一般的に3ヶ月~半年程度
- 引っ越して慣れるまでの期間は環境の変化が大きいほど長くなる傾向がある
- 引っ越して慣れるまでの期間は年齢や性格によっても前後する
- 引っ越して慣れるまでの期間を軽視すると引っ越しうつになる可能性がある
- 引っ越しうつは引っ越しによるストレスによって引き起こされるうつ症状である
- 引っ越しうつを防ぐには焦らず徐々に慣れていくことがポイント
- 引っ越して慣れるまでにはその土地のお気に入りをみつけるのがお勧め
人生の節目となる引っ越し。なかなか慣れない期間は辛いものですが、徐々に慣れていくうちにいつの間にかそこがあなたの「帰る場所」になっていくはずです。
私は人生で引っ越し経験が8回ありますが、慣れない期間を乗り越えた土地はそのすべてが「第二のふるさと」のように思えています。
その土地にあなたが引っ越したのも何かのご縁、焦らずゆっくり慣れていってくださいね♪